アスベスト調査でおこなわれる分析の種類

建築物の解体、改修をおこなうときはアスベストの使用状況について調査し報告する義務があります。これはアスベストが重大な健康被害をもたらすことが分かっているためで、調査をしないまま解体や改修をおこなえば作業員だけでなく近隣の住民の健康を損なう可能性があるからです。設計図や工法でアスベストが使用されていることが明らかな場合を除き、調査は専門業者が現地に出向いて目視でおこないます。疑わしい場合は可能性のある建材を採取して持ち帰り分析しますが、方法には定性分析と定量分析の2つの種類があります。

前者はアスベストが含まれているかどうかを調べ、後者はどれだけ含まれているかを調べますが、基本的にはアスベストが含まれているという結果が出た場合にさらに詳細を求めるために実施されます。これは含有率が0.1%を超える製品の製造や使用が法律で厳しく決められているためで、含まれている程度によりどのような工事がどの程度必要かを判断する必要があるからです。分析方法の特徴ですが、定性は採取した建材を特定の薬剤に浸し、特殊な光を当てその屈折具合を顕微鏡で見て人が判断します。メリットは判定に時間がかからないことですが、人が見て判断するため高度なスキルが必要です。

定量はX線を照射し反射したデータから含まれている量を判断します。メリットは機械を用いるため定性よりスキルを要しないことですが、判定までに時間がかかり、分析に必要な機械は高額なため所有している業者の数が少ないことです。

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