アスベスト分析には、行政機関のマニュアルを活用

アスベストは石綿ともいいますが、労働安全衛生法などに基づいて石綿障害予防規則と呼ばれる規定が存在します。そこでは事業者は、アスベストによる労働者の肺がんや中皮腫その他の健康障害を予防するため、人数や期間を最小限にするよう努めなければなりません。具体的には建築物や工作物あるいは船舶の解体や改修作業をするときに、アスベストの有無を調査する必要があります。また調査記録を一定期間保存しておくことも求められます。

事業者自ら分析することも可能ですが、分析を専門に行う会社に依頼すると、人件費や機器購入コストが抑えられて便利です。厚生労働省では石綿則に基づいてアスベストが飛散することを防止するためや、分析のためのマニュアルを公表しています。分析のための機器アスベストアナライザーは市販されており、現場で直ちに計測ができるためたいへん役立ちます。とりわけ携帯用であれば、持ち運びも楽ですし異なる場所を簡単に計測できるため外注する前に、事業者自ら計測することもできます。

現場作業が少ないものの簡便に計測しておきたいときは、機器をレンタルする方法も良いでしょう。レンタルであれば、必要なときに希望の期間だけ使用できるので費用を抑えることができます。公表されているマニュアルでは、分析時に気を付けるべき要点を列挙しており、一度目を通しておいて間違いはありません。これ以外にもさまざまなデータが公表されていますので、努力義務を課された事業者は活用すると良いでしょう。